AION2の韓国版では、リリース直後から特定サーバーへの人口集中と、天族・魔族の人口バランスの偏りが続いており、コミュニティでも継続的な議論のテーマになっています。2026年7月22日からの初のサーバー移転も、この偏りへの対策として導入されるものです。この記事では、韓国版で観測されている偏りの実態と、韓国コミュニティで語られている原因・影響を整理し、最後にグローバル版への示唆を考察します。
なお、NCSOFTは公式の人口統計を公開していないため、本記事の数字はメディア報道とユーザー集計に基づく参考値です。
何が起きているのか
サーバー間: 「1強集中」
韓国版では天族はシエル、魔族はイスラペルという前作AIONの看板サーバー名を冠したサーバーに人気が集中しました。リリース直後の2025年11月には、イスラペルの接続待機列が14万人を突破したと報じられ、ピーク時には24万人に達した時間帯もあったとされています。運営はキャラクター作成制限や新サーバー追加で対応しましたが、その後もユーザー集計(2025年12月時点)でシエル・イスラペルの2サーバーがアクティブ人数で頭一つ抜けた状態が確認されています。
種族間: 魔族優位
種族別では全体として魔族が多いとみられており、コミュニティの集計では魔族が3割以上多いという推計もあります。サーバー対抗のマッチング単位で見ると偏りはさらに激しく、片方の種族が5割近く多いペアが存在する一方、天族が多数派のペアは少数にとどまるというユーザー集計が共有されています。いずれも非公式データですが、「魔族優位のサーバーが大半」という認識は韓国コミュニティで広く共有されています。
なぜ偏るのか(韓国コミュニティ・メディアの見方)
サーバー集中の要因
- ストリーマーの集結と後追い: 韓国メディアの分析によると、配信プラットフォーム間の対抗構図の中で、人気ストリーマーの一団が魔族・イスラペルに集結し、「推しと同じサーバーで遊びたい」視聴者が大挙して続いたことが集中の直接の引き金になりました
- 前作サーバー名の郷愁: シエル/イスラペルは前作AIONを象徴するサーバー名で、復帰プレイヤーが馴染みのある名前を選ぶ傾向が働いたとみられています
- 人口それ自体の価値: 人が多いサーバーほど取引所が活発でパーティーも組みやすく、「過疎サーバーを引きたくない」心理も相まって、集中が集中を呼ぶ構造が指摘されています
魔族に偏る要因
種族の偏りについては決定的な単一の理由はなく、複合的な説明が主流です。前作時代の「魔族のほうが有利」という記憶、ダークな外見・世界観がコア層に好まれること、PvPや攻略を突き詰めるタイプのプレイヤーほど魔族を選ぶ傾向、そしてそのコア層に人気のストリーマーが魔族を選んだこと、などが挙げられています。
偏りが引き起こしている影響
- 入口の混雑: 待機列の長期化、キャラクター作成制限、そして2026年7月22日からのサーバー移転導入(有料・アカウント1回限り)へとつながりました
- RvRの雪だるま構造: 韓国コミュニティでは、多数派種族が拠点を占領し続けることで、成長リソースの供給まで有利になり、戦力差がさらに開くという悪循環への不満が語られています。少数派側のプレイヤーが離れれば偏りはさらに加速します
- 運営設計の変化: 7/15アップデートではアビス「時空の亀裂」が勢力統合マッチング方式に改編され、陣営ごとの人数上限や人員再分配の仕組みが導入されました。勢力対抗の枠組みを残しつつ、マッチメイキングで公平性を作る方向への調整と読めます
考察: グローバル版への示唆
ここからは当サイトの考察です。サーバー選びは「みんなが選ぶ場所が正解になりやすい」性質があり、ストリーマーや有名サーバー名はその目印として機能します。シーズン制のサーバー対抗PvPがサーバーの「格」を生むAION2の設計では、人口集中はある程度必然の副作用といえます。
また、サーバーの偏りは移転で事後調整できる一方、種族の偏りは種族変更ができない以上、事後修正の手段がほとんどありません。韓国版で進む「勢力統合マッチング」のような設計的な対応は、天族vs魔族という物語の根幹と、対戦の公平性をどう両立させるかという難しいトレードオフを抱えています。
そして日本を含むグローバル版でも、配信者を起点とするサーバー集中や種族人気の非対称は、程度の差はあれ再現される可能性が高いと考えられます。NCは韓国版の教訓を反映して、グローバル版ではPvPオン/オフモードを最初から実装すると発表しており、リリース時にどこまで混雑・偏り対策が用意されるかは注目ポイントです。リリース初日のサーバー選びでは、「勝っている側」「有名な場所」だけでなく、待機列や偏りのリスクも織り込んでおくとよいでしょう。当サイトでもサーバー情報が公開され次第、選び方の記事をお届けする予定です。
まとめ
韓国版AION2では、シエル・イスラペルへのサーバー集中と魔族優位の種族バランスが観測されており、ストリーマー効果・前作の記憶・人口の網の目効果が背景として語られています。影響は待機列からRvRの構造問題、運営のマッチング設計変更にまで及んでいます。数字はいずれも非公式集計に基づくものですが、9月のグローバルリリースで同じ現象が起きる可能性は十分にあり、本国の動きは引き続き定点観測していきます。
出典: ゲームプル|イスラペルサーバーの記録的競争(韓国語)